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経験を通じて育む生き抜く力
各地で続くボーイスカウト活動

2019年2月17日UP | headline, Top

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 子どもには様々な経験を積んで育ってほしいと考える保護者は多いのではないか。その方法としてまず頭に浮かぶのは、様々な習い事をさせることだろう。その中でも、地域の大人に見守られ仲間と共に普段できない体験のできる場がある。それがボーイスカウト。以前よりは数が減っているものの平塚市と大磯町、二宮町で6つの団がそれぞれ活動を続けている。その目指すものや経験者の思いを聞いてみた。

 ボーイスカウト運動は、1907年にイギリスで始まった。野外での活動の中で子どもに冒険心や好奇心を発揮させ、自立心や協調性、リーダーシップを育むことを目的とするもので、日本各地に約2,000の組織(団)がある。
 平塚市内でも1962年、地域で活動する団として初めて平塚第3団が誕生。最盛期には10団ほどあったが、その後少子化に加え、子どもが習い事や部活動で忙しくなったことなどから団員が減少、現在は4つの団が活動を続ける。

年齢に応じた様々な活動
 「ボーイ」の名の通り、以前は男子だけだったが、今は女子も参加できる。小学生から高校生以上まで年齢に応じ5つの隊に分かれている。活動内容は団ごとに様々で、第3団では、小学1年・2年の「ビーバー隊」は野外での遊びや工作、調理が多い。3年~5年の「カブ隊」は加えてハイキングや野外での調理などで、この2つは月に1、2回活動する。6年~中学3年の「ボーイ隊」では年に数回のハイキングやテント泊のキャンプなど、年齢と体力に応じたプログラムに取り組む。保護者の負担する金額は団や隊によって異なり、保護者の手伝いが求められることもある。
 指導者は、隊長やリーダーと呼ばれる大人のボランティア。研修を積んだ上で、プログラムを考え子どもたちを見守っている。
 活動の目指すところについて、ボーイスカウト平塚市連絡協議会の水谷栄二さんは「社会人として世の中のために働ける人を育てること」だと語る。そのために、仲間と一緒に何かに取り組む機会を多く作るのがボーイスカウトの役割だと考えている。

経験が力に
 その経験が大人になった今、どう生きているのか。
 第3団で活動する馬場義弘さん(43)は、小学3年から中学1年の夏までボーイスカウトに入っていた。その中でまず得たのが豊富な人間関係。違う学年の子どもやリーダーと仲良くなれることに加え、募金を集める団体や清掃団体の人など、活動を通じ多くの地域の大人と接することができた。
 またキャンプでは、仲間と協力しテントを立てて一から食事を作らなければならない。その過程で、自分から率先して動き周りを巻き込む行動力が身についたと言う。
 さらには、火起こしがうまくいかないなど自然の中で思うようにならない場合もある。リーダーたちは、危険でなければ口を出さずに見守るので、どうすれば良いかは自分たちで考えなければならない。だからめげない力もついたと振り返る。
 その後、高校の文化祭や体育祭で実行委員長を務めたり、仕事で困ったことが起きてもくじけずに対応できたりと、充実した人生を送る上で役立っているという。
 馬場さんの長女も4年前に入団、今はカブ隊で他の隊員をまとめる班長に。「遊んでいる時に年下の子も輪に入れるよう新しいルールを作るなど、自分で考えられるようになりました」と、成長を感じている。
 年間を通じて見学・体験が可能で、特に2月と3月には多くの団が体験の機会を設けており、HPやFacebookで情報発信するところも多い。また女子対象のガールスカウトもある。「引っ込み思案な子も、活動の中で役割を果たすことで自信を持って変わることもある」と水谷さんは話す。地域の大人や異年齢の子どもとふれあいながら、数年にわたる活動の中で社会人として必要な力を育てる場。新学年に上がるのを前に体験してみては。

◇ボーイスカウト平塚市連絡協議会水谷さん☎︎080-4432-4591
(大磯町・二宮町の団も紹介可)