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バニューシネマパラダイス:シーン114『機動戦士ガンダムNT(ナラティブ)』

1214 映画
『機動戦士ガンダムNT(ナラティブ)』(2018年/日本)

監督:吉沢俊一 脚本:福井晴敏
声の出演:榎木淳弥/村中 知/松浦愛弓 他
109シネマズ湘南ほか全国公開中。
1968年生まれの僕は、いわゆるファーストガンダム世代である。にもかかわらず、僕自身はそれほどガンダムに触れては来なかった。そんな僕にガンダムへの入り口を開いてくれたのは同い年の作家で盟友の福井晴敏である。「ガンダムは、俺ら世代が子供の頃に初めて知った戦争なんだよ」と彼は言った。そこで描かれるのは、地球人口が増え過ぎて人類が宇宙へと新たなフロンティアを求めた世界。その実、地球に住む権利を得るのは、ごく一部の特権階級であり、それ以外は宇宙に棄てられた民なのだ。やがて両者は、地球連邦政府と宇宙移民による独立自治を掲げたジオン公国として交戦する。そこに善悪などはない。あるのは互いの正義。それが戦争なのだ。本作は、特異な能力によって多くの人命を救い、かつては“奇蹟の子供達”と呼ばれた一人の男と二人の女が、戦争の道具として利用される運命に抗い、自らの未来を命がけで切り開く物語である。すぐそこに軍靴の音が迫る現代のメタファーでもある。僕はその小説版を担当した。50にして本気でガンダムと向き合った一作。映画館と併せて、ぜひ書店でも。
kiyoto01
文とイラスト:竹内清人
1968年生まれ。映画宣伝を経て、『戦国自衛隊1549』で脚本家デビュー。現在、平塚の片隅(馬入あたり)で執筆活動をつづけている。オリジナル小説『躍る六悪人』全国書店にて絶賛発売中!