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バニューシネマパラダイス:シーン113『ボヘミアン・ラプソディ』

1123 映画
『ボヘミアン・ラプソディ』(2018年/アメリカ・イギリス)

監督:ブライアン・シンガー 脚本:アンソニー・マクカーテン
出演:ラミ・マレック/ルーシー・ボイントン 他
シネプレックス平塚ほか全国公開中。
公開週の土日で24万5千人を動員、興行収入3億5,400万円の成績でトップを記録した。パンフレットはどこも完売という状態だ。物語は、インドからの移民で空港のバイトで暮らすフレディ青年が生涯の仲間となるブライアン・メイ、ロジャー・テイラーらとの出会いを経て、「クイーン」を結成するところからはじまる。フレディは、ハンデとも思える過剰歯を美しい歌声を生み出す天恵に変えて、奔放な楽曲作りに取り組む。彼らは音楽の方向性を巡って何度も喧嘩する。しかし、喧嘩がいつのまにかリズムとなり、新たな音楽を生み出す。音楽と戯れるような彼らの姿に胸が踊る。一方、私生活では最愛の妻がありながら自らの同性愛に気付くフレディは、時に自暴自棄となり仲間を傷つける。しかし、寂しがり屋のフレディにとって「クイーン」は喧嘩をしても我がままを言っても最後には帰る「家族」なのだ。「クイーン」の中のフレディは甘えん坊の末っ子のようだ。8万人近い聴衆を前にした20分におよぶ圧巻のライブを経て、逃れようのない死がフレディを襲うが、最後には爽快な涙を残す映画である。
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文とイラスト:竹内清人
1968年生まれ。映画宣伝を経て、『戦国自衛隊1549』で脚本家デビュー。現在、平塚の片隅(馬入あたり)で執筆活動をつづけている。オリジナル小説『躍る六悪人』全国書店にて絶賛発売中!