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湘南ベルマーレ、ルヴァン杯初優勝
24年ぶりタイトル 決勝ゴールの杉岡大暉がMVP

2018年11月5日UP | headline, Top

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 湘南ベルマーレは先月27日、埼玉スタジアム2002で行われたJリーグYBCルヴァンカップ決勝を横浜F・マリノスと戦い、1−0で勝利し悲願の初優勝を果たした。湘南の国内3大タイトル獲得は1994年の天皇杯以来24年ぶり。親会社の撤退、度重なる昇降格と決して平坦でない道のりを歩み続けたクラブが、創設50周年の節目の年に1つの頂に登り詰めた。

 Jリーグ、天皇杯に並ぶ国内3大タイトルの1つ、ルヴァンカップ(Jリーグカップ)の歴史は実はリーグよりも古く、1992年に始まった。この日の試合は初優勝を目指す湘南と、2001年以来のタイトル奪還を目指す横浜の神奈川ダービー。13時5分、44,242人の観衆が見守る中、運命の90分が幕をあけた。
 まず試合の主導権を握ったのは湘南。立ち上がりから果敢に攻め込み、横浜にリズムを作らせない。前半36分、MF杉岡大暉がPA際から左足を一閃し待望の先制点を奪う。リードして迎えた後半、横浜の逆襲が始まる。しかしGK秋元陽太をはじめ守備陣が奮闘。度重なるピンチにも、チーム一丸となってゴールを守り抜きそのままタイムアップ。悲願の初優勝を果たした。殊勲の杉岡はMVPに選出。チームを率いて7年となる曺貴裁監督はピッチ上で感極まっての男泣き。選手も、スタッフも、サポーターも、ある人は笑い、ある人は涙を流し、誰もが歓喜の瞬間に酔いしれていた。

優勝の喜び
 1999年のフジタ撤退以降、市民クラブとして歩んできた湘南は今年3月、CMで話題のRIZAPグループの傘下となり新たなスタートを切った。そこで発表されたのが2020年までにいずれかの3大タイトル獲得、スタジアム収容率No.1という目標だ。決して簡単な目標ではなかったが見事に1年目で「結果にコミット」した。
 浦和から移籍してきた梅崎司はかつての本拠地で栄冠を手にした。横浜に在籍していた秋元は古巣相手に堂々の試合を見せた。杉岡はもちろん、坂圭祐、金子大毅といったこれからの湘南を、日本のサッカー界を担うニューヒーローが登場した。不屈の精神で磨き上げてきた「湘南スタイル」が1つの実を結んだ瞬間だった。

クラブを支える声
 サポーター団体「El Frente Shonan」でコールリーダーを務める高橋修さんは「結果を残せたことは素直に嬉しい」と優勝の喜びに浸るとともに「勝ち上がったこと自体がクラブとしてもサポーターとしても貴重な経験だった」と振り返る。決戦の地、埼玉スタジアムはホームであるShonan BMW スタジアム平塚の何倍もの大きさ。だがそこに多くのサポーターが集結し、選手に力を与えた。それは湘南が歩んできた道に、時に近づいたり離れたりしながらも多くの人が寄り添ってきた証左でもある。高橋さんは「普段からスタジアムをもっと埋めて、全体で勝利のダンスを踊りたい。その上で、リーグ優勝やACLを目指したい」と飛躍を誓う。
 優勝という偉業。だがこれが今季の結末ではない。来季以降の命運を左右するリーグ戦はますます苛烈さを極めている。チャンピオンとして歩みは今まで以上に険しいものになるだろうが、そんな時より多くの声援が力となってクラブを押し上げていく。緑と青のビッグウェーブが日本のフットボール界の更なる高みを目指す。

Photo U-SKE

メイン)悲願のカップリフト。慣れない優勝に初々しさも残る
2)カップを掲げる高橋さん(左)
3)ルヴァン杯通して実力を出し続けた梅崎
4)20歳の若武者、杉岡
5)選手らも全てを出し尽くしてこの笑顔