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平塚市の料理人鳥海さん 日本料理に関する本を出版

2018年7月2日UP | NEWS

0629 2面鳥さんの料理教室平塚市内で日本料理店を営む鳥海義晃さん(79)が、自身の作る料理を紹介すると共に日本料理への思いをまとめた本『鳥さんの料理教室』をこのほど自費出版した。
 鳥海さんは、本紙の前身「湘南ホームジャーナル」で平成4年から19年にかけて連載「鳥さんの料理教室」を執筆した。この本はその記事と、明治時代平塚に暮らしていた作家・村井弦斎について書いた文章を再編集したものである。
 本には、連載で紹介された料理から選ばれた筑前煮や鯛めしなど15品ほどを掲載した。中には、弦斎のベストセラー『食道楽』に登場する料理を再現したり、岡崎の里芋といった地元産の食材の素晴らしさを綴ったページも。
 ただ普通の料理本と異なり、調味料など材料の分量が詳しく書かれていない。そこには鳥海さんのこだわりがあるという。「食材は一つ一つ大きさが違うし家によって味付けは異なるから、自分で試行錯誤し良い分量を見つけてほしい」と話し「時間をかけて熟成されたものは旨みがあり体にも良い。調味料にはうんとお金をかけるべきです」と力を込める。
 また、食育の大切さを説いた村井弦斎を「平塚の宝」だと言う。その業績を広く知ってほしいと、『食道楽』の内容や弦斎にまつわるエピソードにもページを割いている。
 80歳を目前にした今も人に任せることなく店に立ち、様々な本を読んでは貪欲に新しい知識を吸収する。当初、料理人は裏方だからと本の出版に乗り気でなかったという鳥海さん。しかし編集作業の間に体調を崩し入院した経験から、健康の大切さを痛感した。そして健康な体を作るには食事が重要だと改めて気づいたという。一方、ここ数十年で日本の食生活は大きく変わっている。だからこの本を通じ、バランスの取れた日本料理の良さを多くの人に知ってもらえたらと願う。さらには、食育の実践にも力を入れていきたいと話している。1冊1,200円(税抜)。

販売店=サクラ書店ラスカ平塚店、横田書店、越地書店、水越書店