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“国際派”行政の在り方考える 特別対談
外務大臣 河野太郎氏×平塚市長 落合克宏氏
 湘南ジャーナル×タウンニュース

2018年6月25日UP | headline, Top

1-2面対談記事_03
外相として各国を飛び回る河野太郎外務大臣と、平塚市の長として精力的な動きを見せている落合克宏市長との特別対談がこのほど行われました。国政と市政という異なった舞台ながら、行政組織でのリーダーシップの在り方や、学校の英語教育、国際交流などについて熱く意見を交わした両者。彼らが思い描く未来とメッセージを市内ローカルメディアの湘南ジャーナル社とタウンニュース社が共同取材しました。
※6月21日発行の『タウンニュース 平塚版』でも対談の模様を掲載、平塚市の子育て支援や経済政策などについて意見を交わしています

外相就任10カ月
落合 太郎さんの外務大臣就任以来、10カ月が経ちました。これまでになく精力的に活動されている様子がメディアを通じても伝わってきます。地元の私たちも誇りに思っています。これまで何カ国ぐらい回られたのでしょうか。
河野 昨年8月3日の外務大臣就任以来、のべ48カ国・地域を回りました。外相会談(3カ国会談を含む)は150回、電話会談は74回やりました。外国から要人が来日されたときは会談の他に夕食会もやるようにしているのですが、31回になりました(5月31日時点)。
落合 すごい回数ですね。歴代トップのペースではないですか。よく聞かれることかとは思いますが、時差ボケはしないんですか。
河野 しますけど、何カ国も回っているとどこの時差かわからなくなります(笑)
1-2面対談記事_02
判断の基準
落合 ニュースを見ていると、世界中、いろいろな国があるなと思います。民主主義でない国もありますし。日本の外務大臣として、どんな価値基準で諸外国と付き合っているのですか。
河野 民主主義や法の支配、基本的人権といった共通の価値観を持つ国とは価値観に基づいた外交ができます。しかし、一党独裁や軍政の国もありますし、宗教的な価値基準に重きをおいている国もあります。こちらの価値観を押し付けるのではなく、なるべく共有できるところを強調して外交するように努めています。
落合 1つの価値基準だけでは難しいということですね。
河野 民主主義にしても、こちらの価値観と違うからダメというのではなく、一歩ずつ、少しでも前に進んでくれればよいと思ってつきあっていくのが日本流です。こちらから押し付けない、そして相手の立場に立った息の長い援助をやってきたことで、本当に多くの国から日本は信頼されていると感じます。

行政組織の長として
落合 日本の代表として相手の国と交渉するだけでなく、大臣として組織をまとめていかなければならないと思いますが、ご苦労はありますか。
河野 議員と大臣の違うところが2つあります。大臣は、自分の意見ではなく内閣の方針を言わなければならないということ。もう1つは、組織を管理しなければならないことです。意見を外に向かって自由に言えないのはもどかしいところもありますが、政府内の議論は自由にできますし、政府をまとめることができれば、それが国の方針になるわけですから、やりがいがあります。組織の管理という点では、職員のやる気、能力をいかに引き出すか、大臣の責任は重いなと思います。職員はみんなプロですから、できるだけきちんと話を聞くことが大事です。その上で、私の意見を言いますが、それに対して職員が、私が見落としていることや別の視点をきちんと指摘してくれるかどうかで、大臣の判断の厚みが変わってきます。
落合 河野大臣になって、中東に深く関わるようになったり、気候変動に力を入れるようになったり、外交に河野色が出てきましたね。
河野 急ハンドルはきれませんけれど、なるべくこちらの車線を走るようにしようというぐらいのことは随分、言っているつもりです。それでもみんなが納得してくれていないと成果にはつながりません。
1-2面対談記事_01
英語教育の推進
落合 外務省の入省式で英語の必要性を強調されていましたね。
河野 理屈ではなく、世界の共通語は、今、英語です。閣僚会合でもみんな英語でガンガンやります。中には外務省の公用語は英語という国もあります。問題は、日本の英語教育です。高校や大学を卒業しても英語が全く使えません。
落合 2020年の英語教育改革に向けて、平塚市でも取り組みを強化しているところです。「英語を学ぶ」を「英語で学ぶ」にしたいと思います。ネイティブから学ぶことが大切と考え、今年度はAET(外国人指導助手)を増やしましたが、まだまだ足りません。
河野 小中学生が英語力を養うためには、それだけの時間、英語に触れることが大切だと思います。これだけ世の中が国際化しているのに、日本の若者は大きく出遅れています。英語に力を入れようとすると、美しい日本語が大切だと反対する人がいます。数学より美しい日本語だという人はいないのに。英語ができないために日本の若者が世界に出ていけない、世界に出ていこうと考えていないのが現実です。今、沖縄をはじめ米軍の施設のある所に「英語で学ぶ」学校を創ろうとしています。ぜひ、平塚市も突き抜けてほしいと思います。
落合 平塚市では今、オリンピックのホストタウンになったリトアニアとの交流に英語を使おうとしています。港小学校ではリトアニアのカウナス市の小学校と、土沢中学校ではアリートゥス市の中学校と交流を始めます。米国ローレンス市との姉妹都市提携も27年になります。次代を担う子どもたちの交流を深めていきたいと思います。
河野 リトアニアの外務大臣とは4月25日にベルギーでお会いしました。平塚での交流を楽しみにしていたようでした。
落合 支援ありがとうございます。そのことは、太郎さんのツイッターで拝見しました。新聞やテレビでも、外務大臣の動向が取り上げられることが増えたのは、太郎さんの成果だと思います。引き続き、お体に気を付けてご活躍ください。本日はお忙しいところありがとうございました。
河野 ありがとうございました。