PAGE TOP ▲

龍城ヶ丘プール跡地の開発めぐり動き 複数の団体から要望書など提出

2018年4月28日UP | コネクト, コラム

  龍城ヶ丘プール跡地の再開発について、市内の複数の団体から市や県などに宛てた要望書が出されている。
  周辺住民ら22人で組織された「平塚の海を考える会」(小川岳史、鈴木雄介共同代表)もそんな団体のひとつ。先月末、県議会議長、市議会議長宛てに陳情書を、平塚市に対し要望書を提出した。内容は主に①植栽による景観維持、防砂・防潮機能維持のため、施設、駐車場、右折レーン等の設置に際する植栽の伐採はしないこと②平塚海岸維持などのために「相模湾沿岸海岸浸食対策計画」に基づいた浜幅を維持するための動的養浜を継続するよう県の確約を得ること③公園の利便性向上及び利用者の回遊性確保のため、海岸エリア全域を結ぶ導線(生活道路、歩道、サイクルロード等)を整備すること——の3つだ。
 それぞれを紐解いてみたい。①について、今回の整備においては利便施設の設置に関して建ぺい率12%の制限があるが、駐車場整備に関しては制限を受けないという。極端に言えば防砂林を切り開き、広大な駐車場をつくることも可能。同会は独自に防砂林の有無による風速の違いを調べるなどしており、その有益性を訴える。同時に2回の意見交換会を経て、市のスタンスは“樹木の伐採自体は違法ではない”というものだと感じている。開発の青写真が出ていない以上、どの程度の伐採になるかは不透明だが、大規模な開発になり現在残る景観が失われることを危惧している。②と③に関しては開発と直接の関係はないともいえる。だが付近の海岸は波による侵食が進み、砂浜の面積自体も小さくなっている。①にも関連するがこれに防砂林の伐採の影響が加わることで砂浜はもとより国道134号沿いの住宅地にもより深刻な状況になることも考えられる。養浜自体は県の事業であり、市にできることは限られる。だが開発が進み、人が集まる場所になるのであれば、安全面からも継続的な養浜を県に訴え続けることが重要だ。また、今回の開発が“点”になることにも危機感を感じている。海岸エリアの魅力アップに関しては龍城ヶ丘単独ではなく全体の未来を見据えたものでなければならない。同会のメンバーは多くが実際に龍城ヶ丘周辺の住人だ。開発の対象エリアはもちろん、海岸エリア全体がまさに生活の場。だからこそ周辺住民の生活道路であったり、来訪者が徒歩や自転車で行き来する道が整備される重要性を認識している。そのため、要望にもこれらを盛り込んだ。
 「私たちは整備事業に“反対”ではない」とした上で「だけど開発の形というのはハコモノを建てて、店舗をおいて、というだけではない」と話す。「平塚は子育て世代に優しいまちを目指してますよね。であればこそ、首都圏に近い平塚の地に多くの自然の景色が残っていること、これを“価値”だと考えてほしい。市長も開発に関しては『自然環境に配慮して行う』と言ってくれているのでぜひその通りにしてほしいです」と語る。
 今後、市とコンサルティング会社との間で調整した原案がでてくる予定だ。同会ではそれをもとに次の意見交換会に繋げるという。自然の景観を残すには海岸エリアの住民だけでなく、広く平塚市民に開発の現状を知ってもらい、自分たちのまちの課題として考えてもらうことが不可欠。より大きな規模で考えてほしいと訴える。