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バニューシネマパラダイス:シーン102『リメンバー・ミー(吹替え版)』

0413 映画
『リメンバー・ミー(吹替え版)』(2017/アメリカ)

監督:リー・アンクリッチ 脚本:エイドリアン・モリーナ
出演:藤木直人/松雪泰子/石橋陽彩 他
シネプレックス平塚他、全国にて公開中。
「シロちゃん死んじゃったね」と、幼い息子が思い出したように口にする。数ヶ月前に死んだ我が家のプードルのことだ。糖尿を患い、いつも玄関で寝そべっていた。本作を観ながらそんなことを思い出していた。音楽嫌いの一家で育ったミゲルは、大の音楽好き。年に一度、先祖の魂を迎える“死者の日”に、偶然、自分のご先祖さまが町が生んだ伝説のミュージシャン・デラクルスだと知る。しかも、デラクルスの遺品のギターを持ち出してしまったことで死者の国にさまよい込んでしまう。夜が明けるまでにご先祖さまの許しを得ないとこのまま死者となってしまうのだ。ミゲルは、軽薄そうな死者・ヘクターの助けを借りて、デラクルスに会いに行くのだが……。劇中で繰り返し歌われる「リメンバー・ミー」が、本作のモチーフとなる、旅立つ者と残される者、死者と生者の互いを思いやる愛を唱える。シロを思い出す息子に、僕は言った。「じいじもばあばも、パパもママもみんないつかは死ぬ。だけど、おまえが覚えていてくれる限り、みんなずっとそばにいるよ」
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文とイラスト:竹内清人
1968年生まれ。映画宣伝を経て、『戦国自衛隊1549』で脚本家デビュー。現在、平塚の片隅(馬入あたり)で執筆活動をつづけている。オリジナル小説『躍る六悪人』全国書店にて絶賛発売中!