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バニューシネマパラダイス:シーン88『怪盗グルーのミニオン大脱走』

0804 映画
『怪盗グルーのミニオン大脱走』(2017/アメリカ)

監督:ピエール・コフィン/カイル・バルダ 脚本:シンコ・ポール&ケン・ダウリオ
声の出演:笑福亭鶴瓶/松山ケンイチ/生瀬勝久 他 シネプレックス平塚他、全国にて公開中。
ミニオンとは、フジテレビやユニバーサル映画のタイトル前に登場する、黄色いバナナみたいなフォルムに申し訳程度の髪の毛が生えた奇妙な生物である。本来は、怪盗グルーという悪党の子分だが、マスコット的キャラが受けて今や主役を食う存在だ。かくいう僕も、知ってはいてもそれ以上の興味はなかった。出合いのきっかけは、2歳の息子である。理解不能なミニオン語でドタバタを展開する彼らは、2歳児にもわかる動きですべての感情を表現してくれる。さながら、キートンやチャップリンの無声映画の楽しさだ。息子はミニオンに爆笑しつつ、怪盗グルーにも興味を持ち始めた。僕も息子と同じプロセスを歩んだ。シリーズが一貫して描いているのは「家族」である。孤独な悪党グルーが身寄りのない少女たちと親子になり、ライバルだった女性と夫婦になる。今作では、生き別れだった双子の弟と再会。悪事から足を洗ったグルーを、弟は悪党になりたいと手こずらせる。回を追うごとに、寅さんと柴又ファミリーの様相を呈してきた。あ、そうか! ミニオンの立ち位置は、佐藤蛾次郎扮する源公なのだ。

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文とイラスト:竹内清人
1968年生まれ。映画宣伝を経て、『戦国自衛隊1549』で脚本家デビュー。現在、平塚の片隅(馬入あたり)で執筆活動をつづけている。オリジナル小説『躍る六悪人』全国書店にて絶賛発売中!