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コネクト:大学生がアフリカでの体験を伝える本を出版

2017年5月20日UP | コネクト, コラム

0519 3面コネクト 平塚市出縄の早稲田大学4年・原 貫太さん(23)が、アフリカでの内戦で戦った元子ども兵や難民へのインタビューを基にした書籍『世界を無視しない大人になるために』をこの春、自費出版した。自分たちが恵まれた環境に暮らす一方で、紛争や貧困に苦しむ人たちが大勢いる。そんな「世界の不条理」に何とか抗いたいとの思いを著書に詰め込んだ。
 以前は国際協力にさほど関心のなかった原さん。しかし3年前に参加したフィリピンへのスタディツアーで見かけた物乞いをする女の子の姿に、非常に大きな衝撃を受けたという。それをきっかけに国際協力のNGOを友人らと立ち上げ、バングラデシュで活動を始めた。
 その後アメリカへ留学、その間にかねて関心のあった「子ども兵」の現状を調べるため、今年1月アフリカのウガンダを訪れた。内戦中に反政府軍に誘拐され、強制的に従軍させられた元子ども兵に会い、その悲惨な体験や社会復帰のため現在受けている支援などについてインタビュー。さらに隣国の南スーダンからの難民が暮らす居住区にも足を運び、両親を亡くし働かざるを得ない子どもたちや、働き手を失い先の見えない暮らしに疲れ切った女性たちの様子を目の当たりにした。
 本ではその体験と自らが現地で感じたことなどと共に、紛争が止まない歴史的な経緯などを読みやすくまとめている。
 さらには今月、南スーダン難民を支援するための国際協力団体「コンフロントワールド」を設立し、代表に。
 思い立った事をどんどん実現していくこうした行動力は、どこから生まれるのだろうか。原さんによれば、物事にのめりこむと「周りが見えなくなる」という元々の性格が大きいが、以前の苦しかった経験も力になっているという。小学校高学年の時に2年ほど不登校だった時期があり、高校3年では受験のストレスから精神的に不安定になった。それは今振り返って、友達・先生との関係がうまくいかないことや、受験で結果を出さなければというプレッシャーからの逃げだったのではと感じている。だからもう逃げたくない、苦しむ人たちの姿から目を背けずに行動を起こさなくてはとの思いが心の底にあるのだという。
 本の出版後は、講演の機会も増えた。今後著書や講演を通じて、特に中高生や自分と同じ大学生にアフリカの現状に関心を持ってほしいと考えている。そして団体の活動を通じ、無理せず自分にできることを始める人を1人でも増やしたいと願っている。
◇原さんのブログ:
http://www.kantahara.com/